メリノウールのインナーが登山におすすめな理由を徹底解説

ウェア

この記事を読んで分かること

  • そもそもメリノウールって何?
  • メリノウールインナーを登山で使うメリットは?
  • お手入れ方法は?

こんにちは、このブログの中の人、まめぞう(@mamezou_outdoor)です!

学生時代にワンダーフォーゲル部で山を始め、登山歴10年目になりました!

スポーツ・アウトドアブランド向けに機能性生地を開発・販売する商社を経て、今は国内某アウトドアメーカーの直営店で働いています。

登山を始めたい、もっと色んな山に登ってみたい!という方を応援したい気持ちで書いています☻

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メリノウールってなに?

出典:O-DAN(O-DAN (オーダン)- 無料写真素材・フリーフォト検索)

メリノウールはメリノ種と呼ばれる限られた羊から取れるウールのことを言います。

ただメリノールと一口に言ってもランクがあり、繊維の太さが細くなればなるほど希少価値も高くなり、高品質なメリノウールになるんです。

筆者作成(参考:More Information About Merino Wool Yarn at Numei Yarn | numei.com

上の図のようにメリノウールは太さに応じて6種類のグレードに分けられています。

人間の髪の毛が50〜100ミクロンなので、メリノウールの繊維がいかに細いかが分かります。

メリノウールのメリット

吸湿性

出典:The Woolmark Company(What is Merino wool & how is it made? | The Woolmark Company)

ウール糸の表面にはスケールと呼ばれる鱗状のものが付いています。

これがウェア内の湿度を調節してくれるカギになるんです。

汗をかいてインナー内の湿度が高まるとこのスケールが自然に開いて蒸れを放出してくれます。

出典:The Woolmark Company(Wool is naturally breathable | The Woolmark Company)

優しい肌当たりのコットンやアウトドアブランドの肌着でよくみられるナイロンやポリエステルなどの合成繊維よりもウールが吸湿性に長けていることが分かります。

これは先ほどのスケールに寄るものなんです。

また蒸れを放出するだけでなく、肌面が乾燥状態の時はスケールが閉じてくれるので体温を逃さず保温してくれる天然の調湿機能があるんですね。

さらに自動で肌面の湿度を調節してくれるため、乾燥肌や敏感肌によるかゆみでお悩みの方にはメリノウールのインナーがオススメなんです。

吸水性

出典:O-DAN

メリノウールはご存知の通り羊から取れます。

羊は動物なので人間と同じく体から油分が出ますよね。

その油分により繊維表面には撥水性が生まれます。

また繊維の内側は水を吸い上げてくれる親水性になっています。

この構造により繊維に吸い上げられた水分が外側にある油分により肌に直接触れないため、肌が濡れていると感じにくくなるんです。

そして吸い上げられた汗は徐々にウェア外部に放出されます。

このおかげで急激な体温変化を感じにくくなるんですね。

なめらかな肌触り

出典:The Woolmark company(The Woolmark Company)

ウールと言えばチクチクするというイメージを持たれてる方も多いでしょう。

ですがメリノウールはグレードにより太さが決まっているため、太さがほぼ均一になります。

そのためチクチク感を感じにくく、なめらかな肌触りになるんです。

繊維の太さも上の写真のようにセーターなどに使われる一般的なウールと比べると一目瞭然ですよね。

防臭性

出典:The Woolmark company(Wool is naturally odour resistant (woolmark.com))

ウールには天然の防臭性があると言われています。

その理由は2つあり、①肌面の汗を吸って、湿度を一定にしてくれるためバクテリアが繁殖しにくい。②繊維内にニオイ分子を閉じ込めてくれることがあります。

メリノウールは湿度をコントロールしてくれるため、ニオイの元となる汗をかきにくいようになります。

ニオイの元が発生しにくいんですね。

そして汗をかいたとしても、ニオイの元となる分子を繊維内に閉じ込めてくれるため、菌が分子にたどり着けずにニオイが起きにくくなります。

ニオイ分子の発生率を調べた上のグラフを見てみると、ポリエステルやコットンに比べて圧倒的にウールが低いことが分かります。

縦走登山など数日間服を変えられない場面ではかなりありがたい機能です。

天然のストレッチ性

出典:The Woolmark company(Wool is naturally odour resistant (woolmark.com))

ポリエステルやナイロンなど合成繊維のウェアでストレッチ性を出そうと思うと、ゴムのように伸びるポリウレタンという糸を使用することが多いです。

ですがウールはウール100%でもストレッチ性があるんです。

その秘密は繊維の縮れにあります。

固定電話の受話器についているコードを思い浮かべてください。

出典:写真AC

コードが真っ直ぐ直線よりもクルクルしている方が同じ長さでもよく伸びますよね。

ウールもそれと同じことで、縮れている分引っ張った時によく伸びます。

この繊維の縮れのおかげで身体によくフィットしてくれるストレッチ性が生まれるんです。

メリノウールのメリットおさらい

▷ウェア内の湿度を一定に調湿してくれる。

▷吸った汗を繊維内に留めてくれるので、肌が濡れていると感じにくい。

▷乾燥肌・敏感肌の人にもオススメの素材

▷登山に嬉しい防臭性

▷程よくフィットするストレッチ性

メリノウールのデメリット

出典:Pixabay

メリノウールのデメリットは洗濯に対する耐久性です。

摩擦に弱いため着ている間に服と擦れてしまったり、洗濯の時に他の衣服と擦れることによって毛玉ができやすくなります。

ですが適切なお手入れをすれば毛玉を軽減することもできるので、お手入れ方法を次で紹介しますね。

メリノウールのお手入れ方法

まず洗濯前に裏返しましょう。

ネットに入れて、中性洗剤を使いおしゃれ着コースで洗います。

この時一緒に洗う服が少なければ、摩擦による毛玉ができにくくなります。

洗濯が終わったら日陰で平干ししましょう。

直射日光に当ててしまうと褪色の原因になるので、陰干しがおすすめです。

メリノウールのインナーで1年中快適登山を!

筆者撮影

冬だけでなく肌寒い春や秋、夏の高山でも季節を問わず大活躍してくれるのがメリノウールなんです。

興味を持った方は是非一度試してみてください。

次回はお試ししやすい価格が魅力のワークマンとモンベルのメリノウールインナーを徹底比較します。

コメント

  1. nype より:

    素晴らしく良い記事❗️日本のどのブログよりわかりやすい❗️

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